ガイド研修教材

業務文書を研修教材に変える

素材はすでに手元にあります。60ページのハンドブック、規程のPDFをまとめたフォルダ、前四半期のリリースノート、業務の実際をよく知る担当者との通話録音などです。足りないのは、ほかの人が20分で学べる形にまとめた教材です。

このページでは、手元の文書を、人に教えられる教材に変える方法を紹介します。手順に沿って実践できるSOP、短時間で視聴できる動画、要点をつかめる概要資料、理解度を確認できるクイズなどを作成します。

これはワークフローのガイドです。各ツールの詳しい使い方は個別の記事で説明しています。このページでは、どのツールを、どの順番で、なぜ使うのかを解説します。

ツールではなく、作りたい成果物から考える

よくあるのは、必要な成果物に合うツールではなく、使い慣れたツールを開いてしまうことです。新規作成またはその他のツールから、必要な成果物を選びましょう。次の表は、成果物の種類ごとにツールをまとめたものです。

グループ 含まれるツール 作成できるもの
聴く・観る ポッドキャスト、動画講義、文字起こし 読まずに学べるコンテンツ、ナレーション付きの解説、通勤中に聴ける長さのエピソード、セッションの読みやすい文字起こし
プレゼンテーション スライド、インフォグラフィック、マインドマップ 発表に使う資料や、ひと目で内容が伝わるビジュアル
文章作成 レポート、SOP、ケーススタディ、議事録、ページ、AIドキュメント 読む、手順に従う、共有するといった用途の文書
調査・データ ディープリサーチ、スプレッドシート、タイムライン 出典付きの回答、構造化されたデータセット、出来事を時系列でまとめた資料

アップロードから、ファイルの追加、テキストの貼り付け、リンクの選択ができます。Google Driveは、接続後にソース選択画面から利用できます。学習用の形式には、フラッシュカード、学習ガイド、ワークシート、ストーリーブックがあります。空白から作成グループでは、表、スライドデッキ、クイズ、PDF、フォルダなどを空の状態から作成できます。

教材の使い方に合う行を選びましょう。何かを実践してもらうならSOP、何かを理解してもらうなら動画講義や学習ガイドが適しています。内容が定着したかを確認するなら、クイズを使います。

実践に役立つ4つの作成パターン

それぞれのパターンで、具体的なソース、成果物を作る順番、その順番にする理由を紹介します。すべてのステップで同じソースを使えるため、再アップロードは不要です。

1. 新入社員のオンボーディング

**ソース:**従業員ハンドブック、規程のPDFを2〜3件、実際の業務を画面共有で説明した録画。

作成の流れ:SOP → 学習ガイド → クイズ。

**この順番にする理由:**最初にSOPを作ると、ハンドブックでは把握しにくい実行する作業の順序を整理できます。手順が固まったら、学習ガイドで各手順の理由を説明し、クイズで新入社員が重要な内容を理解できたかを確認します。逆の順番で作ると、まだ定まっていない業務手順を学習ガイドで教えることになってしまいます。

録画も文書と一緒にソースとしてアップロードしましょう。詳しい担当者が口にする「そのやり方は3月にやめました」といった補足こそ、特に価値の高い情報であることが多く、ハンドブックのどこにも載っていません。

2. リリースごとの製品研修

**ソース:**各リリースのリリースノートと仕様書。

**作成の流れ:**リリースごとに短い動画講義 → AIドキュメントで1ページの概要資料。

**この順番にする理由:**製品研修がうまくいかない原因は、内容の深さよりも、継続的に届ける仕組みにあります。リリースごとに用意された5分間のナレーション付き解説は見てもらえますが、四半期に一度の40ページのスライド資料はなかなか見てもらえません。まず動画を作ることで、顧客にとって何が変わったのかを絞り込みます。その後、営業担当者が通話中に開いておける参照用の1ページ資料を生成します。

1本の動画に追加し続けるのではなく、リリースごとに動画を分けましょう。日付の付いた小さな成果物なら、時間がたっても必要な部分を見直せます。すべてを1本にまとめると、全体が一度に古くなってしまいます。

3. 熟練者が異動・退職する前に知識を残す

**ソース:**業務説明、インタビュー、ワークショップなどを録音した1回分のセッション。

作成の流れ:文字起こし → レッスンプラン → ワークシート → フラッシュカードデッキ。

**この順番にする理由:**文字起こしは、知識を残すための資産です。検索や引用ができ、その後に作るすべての成果物の根拠になります。最初から最後まで読む人がいなくても、まず作成して保存しておきましょう。レッスンプランは、1時間のまとまりのない話を、学習目標と所要時間が明確な単位に整理します。ワークシートは、各単位で学んだことを実践する機会を作ります。フラッシュカードには、調べるのではなく覚えておく必要がある重要な事実や定義をまとめます。

Scholarlyで直接録音することも、手元の音声をアップロードすることもできます。AI議事録をご覧ください。

4. クライアント向け業務と調査

**ソース:**複数のレポート、開示資料、ベンダー資料、公開論文など。

**作成の流れ:**出典付きの調査レポート → ケーススタディ。

**この順番にする理由:**調査レポートでは資料の内容を読み解き、出典も残せます。クライアントから「その数字はどこから来たのですか」と聞かれたときも、午後いっぱい探す必要はなく、ワンクリックで確認できます。その後、資料の山から直接ではなく、レポートをもとにケーススタディを作成します。これにより、簡潔さを保ちながら、すべての主張の根拠をたどれるようになります。

ケーススタディは、AIドキュメントで作成できる文書の一つです。ほかにもレポート、概要資料、タイムライン、スプレッドシートを作成できます。

まずソースを取り込む

成果物の質は、入力する素材に左右されます。作成画面を開く前に、実際のソースを取り込みましょう。

  • **アップロードできるもの:**PDF、Word(.docx)、PowerPoint(.pptx、.ppt)、テキストとMarkdown、画像や印刷物・ホワイトボードの写真、音声ファイル、スプレッドシートやデータファイル、コードに対応しています。対応形式の一覧は対応ファイル形式をご覧ください。
  • **リンクと動画:**ウェブページやPDFのURL、YouTubeリンクを貼り付けます。録画されたウェビナー、カンファレンスの講演、製品デモも、ほかの資料と同じようにソースとして使えます。YouTubeソースをご覧ください。
  • **録音:**ブラウザで会議や業務説明を録音するか、既存の音声をアップロードします。文字起こし、要約、アクションアイテムが作成され、録音はほかの成果物のソースとしても使えます。AI議事録をご覧ください。
  • **Google Drive:**Googleのファイル選択画面で、使いたいファイルを選びます。接続をご覧ください。

1回の作成で組み合わせられるソース数

ほとんどの作成ツールには、ご利用のプランのソース数上限が適用されます。テキスト読み上げや文字起こしなど、一部のツールでは形式ごとに低い上限が設定されており、選択画面に表示されます。

プラン 1回の作成で使えるソース数
Free 1
Premium Lite(提供されている場合) 最大3
Premium 最大10
Laureate 最大20

この上限によって、「ハンドブックと3件の規程、録音」を一つの成果物にまとめられるか、4つに分ける必要があるかが決まります。プランと制限をご覧ください。

長いPDFではページ範囲を指定する

PDFを使う場合は、作成画面でページ範囲を指定しましょう。200ページのハンドブック全体を使うと、学習ガイドの内容がぼやけがちです。そのハンドブックの第4章に絞れば、焦点の定まったガイドになります。ソースの範囲を絞ることは、このワークフロー全体で最も効果の大きい習慣です。内容が浅く仕上がってから生成し直すよりも、時間を節約できます。

組織に合った表現に整える

どこにでもありそうな出力になることは、この種のツールを使わなくなる大きな理由です。カスタマイズプロファイルを使えば、その問題に対処できます。プロファイルを一度保存すると、「平易な言葉を使う、社内略語を使わない、イギリス英語の綴りを使う、必ず担当チームを明記する」といった指示、使用するAIモデル、デザインの統一方針を、作成するたびに適用できます。

適用範囲が広がる順に、3つの使い方があります。

  • 個人用プロファイル:自分用のプロファイルです。すべての作成画面で使えます。
  • プロジェクトのデフォルト:プロファイルをプロジェクトのデフォルトに設定すると、そのプロジェクト内で始めるすべてのチャットと作成に自動で適用されます。毎回選ぶ必要はありません。プロジェクトをご覧ください。
  • チーム用プロファイル:チーム管理者がチーム → AIプロファイルから共有プロファイルを公開すると、すべてのメンバーが適用できます。一人が組織のスタイルを設定するだけで、全員のスライド、文書、動画に統一感が生まれます。

一つの業務を一つのプロジェクトにまとめる

プロジェクトには、一つの業務に関するソース、そこから作った成果物、それらについてのチャット、共通の指示をまとめて保存できます。「オンボーディング」「第3四半期の製品研修」「Acmeのクライアント調査」などです。

小さな業務でも、プロジェクトにまとめましょう。価値を実感するのは後になってからです。6か月後に教材を更新するとき、使った資料と作成時の指示がすべて一か所にそろっています。どの動画にどの4件のPDFを使ったのか、思い出しながら組み立て直す必要はありません。

相手に届ける

成果物を届ける方法は二つあり、それぞれ得意な用途が異なります。

  • リンクを共有する。最も手早く、常に最新の内容を届けられます。リンク設定に応じて、リンクを知っている全員または公開ならアカウントなしで閲覧でき、開いた人数も確認できます。リンク共有はすべてのプランで利用できます。PDFのダウンロードには有料プランが必要です。共有とコラボレーションをご覧ください。
  • ファイルを書き出す。LMS、社内イントラネット、メールで使う必要がある場合は、Word、PowerPoint、またはGoogle Docs / Google Slidesに直接書き出します。編集可能な形式での書き出しには有料プランが必要です。書き出したファイルは別のコピーなので、編集しても元の成果物やその共有設定は変わりません。すべての種類を書き出せるわけではありません。対応形式の一覧は成果物のエクスポートをご覧ください。

最新の状態に保つ

ソースから生成する利点は、同じソースから生成し直せることです。

**手作業で編集するより、再生成しましょう。**規程が変わったら、ソース文書を差し替えて成果物を再生成します。SOPを手作業で編集していると、元の文書が更新された際にその編集内容を引き継げず、正しい情報を二か所で管理することになってしまいます。ソースを正しい情報の基準にしましょう。

更新をスケジュールしましょう。作成画面の最後のステップでスケジュールを選ぶと、今すぐ開始する代わりに、指定した日時に作成を実行できます。見直し日や四半期末など、確認するタイミングに合わせて設定しましょう。選択したソースが、予約したタスクで使いたい版であることを確認してください。スケジュール機能が新しい規程を自動で検知するわけではありません。予約は1回限りなので、前回の成果物を確認したら次回分を予約しましょう。スケジュールされたタスクをご覧ください。

**増やさず、差し替えましょう。**文書が新版に置き換わったら、2つ目のコピーを追加するのではなく、プロジェクト内の旧版と差し替えます。ソースに基づく出力の質は、参照する資料次第です。同じ規程の異なる版があると、両者を混ぜ合わせた回答になってしまいます。

チームで取り組む

ここまでの流れは、グループでも同じように使えます。チームではさらに、ソースを共有ライブラリに置けるため、各自がハンドブックを再アップロードする必要がありません。プロジェクトをチーム所有にすることもでき、作成した担当者が離れても業務を引き継げます。チームライブラリとチームプロジェクトとScholarly Teamsをご覧ください。

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